平成30年7月10日(火)

京都市 佛光寺と近又(きんまた)

佛光寺
浄土真宗には全国に10の本山が有る。三重、滋賀、福井に4つ、京都に4つ。京都の4つは、西本願寺、東本願寺、興正寺、佛光寺。
浄土真宗は、最初は大きく2つに分かれた。
本願寺は、親鸞上人の血筋。佛光寺は、親鸞上人の弟子筋で、興正寺、高田派。
なので、寺が出来た経緯が違う。
浄土真宗の本山には、必ずお堂が2つある。
阿弥陀様が、本堂。親鸞上人が、御影堂のお堂。
この仏光寺は800年前、1212年に山梨に最初にあった。
1211年まで法難があった。法然とともに親鸞は他から迫害を受けた。親鸞は1211年に法難を解かれた。弟子が山科にいて、小さなお堂を建てた。2ヶ月後、親鸞は関東に行った。弟子がそのお堂を引き継いでいったのが、佛光寺。
7代目のりょうげんが・・・・。
聖徳太子を「和国の教主」と親鸞が言った。
浄土真宗の寺はどこでも、太子の絵像があるが、佛光寺には木像がある。
この木像は、旧1万円札の姿より若い時で、柄香炉としゃくを持つ。
2022年平成34年の聖徳太子1400年回忌がある。お出ましになるかも。
1500年頃、秀吉によって、ここに移ってきた。
秀吉が京都に大仏殿を建てようとしたのは、元の佛光寺があった場所、代わりに、秀吉が京都の別荘地を佛光寺に譲った。それが今の場所。
ここに移ってきて10年後に、京都で大地震があり、お堂が全部倒れ、江戸時代に大火事で焼けた。幕末の蛤御門の変で京都御所は、ここから3-4キロ、でまた焼けた。明治37年に再建。木材の多くは、滋賀県の北側からやってきた。
これは、110年前のお堂。
阿弥陀様、向かって右側に厨子と聖徳太子、そのさらに右の厨子は、後醍醐天皇の位牌。向かって左側の厨子は、源空法然上人、続いて七高僧。
後醍醐天皇の位牌があるのは、仏光寺は元は、興隆正法寺こうりゅうしょうほう寺という名前だった。本尊が盗まれて、天皇が夢を見て、それで見つかった仏像は、寺の台座とぴったり、それで、寺の仏像とわかり、後醍醐天皇が、夢で佛の光を見たので、佛光寺としなさい、ということで、佛光寺になった。
浄土真宗の寺は、絵像が多いが、佛光寺は木像が真宗では一番多い寺。
真宗と他の宗派とお堂の違いは、外陣が広い。これは、ご門徒と一緒になってお参りしましょう、ということ。ご門徒が主役、という意味。
本堂の欄間は、中国の話しで、二十四孝https://ja.wikipedia.org/wiki/二十四孝
七高僧のうち、龍樹、天親は、インドから空の教え。正信偈の中に七人の人が出てくる。
親鸞は、天親と曇鸞(どんらん)からつけた名前。親鸞の前は、善導大師とげんしんから、善信と名乗った。
御影堂大師堂(だいしどう)の扁額「見真」は、明治天皇からの大師号。今でも、法然上人は宮内庁から、大師号を50年毎に贈られている。
御真影(木像)。
大師堂は、明治13年に再建。2011年に遠忌があり、漆を塗り替え、金箔を張り替えた。そのとき5年かかった。ので、昔はどんだけ時間がかかったのか。
大師堂の内陣の中央は、大師絵像、向かって左の絵像は、りょうげん上人、向かって右の絵像は、一番最近なくなったご門主の絵像を掲げ、現在は30代。
真宗と蓮如は関係なく、本願寺派だけ。佛光寺の中興の祖は、りょうげん。
現在は33代で、この中に3人女性がいる。一人目は、りょうげんの奥様。りょうげんが暗殺され、子供が早くなくなった。尼寺以外で、教団の女性のトップの一番最初。二人目は幕末の松平家のお姫様。3人目は32代。
不可思議光如来、尽十方無碍光如来は、阿弥陀如来と同じ意味。
御影堂の方が大きい。

近又は、錦市場の直ぐ側で、宿と料理の老舗の懐石料理店です。
現在は七代目です。
ランチのテーブル席のメニューで利用しました。
7月10日の利用で、祇園祭の鉾が立つ日だそうです。
玄関を入ると、嵯峨御流で檜扇がありました。
八代目によるものだそうです。
お料理は、ゆっくりと味わってその良さがより分かるものでした。
八寸には、ごま豆腐、鱧、ホウズキ、ナスの田楽
椀は、どんこと枝豆のしんじょ。
お造りの甘鯛は、なかなか手に入らないのだそうです。湯葉はねっとりと濃い甘さがありました。
薫物は、賀茂なすを素揚げしたもの。
焼き物は、出汁の奥深い味わいのだし巻きと、琵琶湖の中だけで育った鮎。
香の物は、きゅうりの浅ぬか漬け、椎茸の佃煮、昆布の佃煮、ナス、じゃこの佃煮、それとご飯です。
菓子は、すはま、か、青じそのシャーベット、それに薄茶でした。
玄関にあった古い看板は、昔、近江の薬売りが泊まっていた時代のもので、近又のものではないけど、他所にあったので、譲り受けて飾っているのだそうです。
今年、2018年6月には、アメリカ ポートランドの日本庭園での料理セッションには、店を閉めて、弟子も全員で料理を提供しに行ったそうです。
"https://japanesegarden.org/events/kinmata-taste-kaiseki/