施設管理と防火防災

内容: 内容:宿泊産業の主商品の一つである建物について、その安全を守るために必要な、建物管理の基礎知識と、防火防災について、説明する。

事前の学習( 60分)
自宅で、日常的な防火防災について点検する。また近年に発生した大きな災害について調べ、もし自分が遭遇したらどうするのかを、考える。

事後の学習( 30分)
これまでの授業で学習したことを、整理する。

今日の内容

  1. 防火防災
  2. 消防法
  3. 消防の表示マーク
  4. 火災発生時
  5. ホテル宿泊時の避難
  6. 避難階段
  7. ゲストも一緒に安全を守る

防火防災

テキスト「ホテルビジネス基礎編」243ページ~244ページ

リスクマネジメント
万一に備える、一生、災害に合わないかもしれないけど、可能性は誰でもある。

消防白書

消防庁HP www.fdma.go.jp/html/hakusho/h29/h29/index.html

火災の状況

資料「(消防庁)消防白書」66ページ
平成29年度(平成28年中)の建物火災は、20,991件

資料「(消防庁)消防白書付属資料」320ページ
このうち、旅館・ホテル等の出火件数は、151件

出火原因

資料「(消防庁)消防白書」74ページ
主な出火原因は、放火、たばこ、こんろ
こんろは、調理器具、たばこは、不始末

これまでの、旅館・ホテルの火災

資料「(消防庁)消防白書付属資料」315ページ

建物火災の死因別死者発生状況

資料「(消防庁)消防白書」71ページ
一酸化炭素中毒と火傷

消防法

テキスト「ホテルビジネス基礎編」254ページ
資料「(消防庁)ホテル・旅館に関わる規制について」

消防法の目的 第一条 この法律は、火災を予防し、警戒し及び鎮圧し、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに、火災又は地震等の災害による被害を軽減するほか、災害等による傷病者の搬送を適切に行い、もつて安寧秩序を保持し、社会公共の福祉の増進に資することを目的とする。

消防法による、ホテル・旅館とは

資料「(京都市消防局)宿泊施設に係る消防法令上の基準等」

「旅館,ホテル,宿泊所その他これらに類するもの」と定義されており,これは,利用者を宿泊させるにあたり宿泊料を徴収するもののうち,1箇月に満たない期間を単位として宿泊させるもの
ホテル、旅館、ペンション、民宿、民泊、ウィークリーマンション、オーべジュル、は消防法の宿泊施設(旅館等)に該当する。

消防設備の基準

資料「(京都市消防局)宿泊施設に係る消防法令上の基準等」

全ての宿泊施設で設置が義務付けられているもの

自動火災報知設置

資料「(日本消防設備安全センター)消防法令改正」
全ての旅館等に、自動火災報知設備の設置が義務付けされている。

消化器の設置基準

資料「消化器の設置義務」(日本消化器工業会)

  • すぐに持ち出せる
  • 歩行距離20m
  • 各階ごと
  • 床面からの高さ1.5m

消防の表示マーク

資料「(政府)政府広報ホテルや旅館の防火安全対策」

表示マークの交付対象となる建物は、3階建て以上で、収容人数30人以上のホテルや旅館などで、消防機関による審査の結果、表示基準に適合していると認められた建物です。
表示マークには、「銀」と「金」の2種類があり、表示基準に適合した場合、最初は「表示マーク(銀)」(有効期限1年間)が交付されます。表示マークの交付を受け、3年間継続して基準に適合していると認められた場合には「表示マーク(金)」(有効期間3年間)が交付されます。

火災発生時

資料「(北九州市)火災発生時の心得」

  • 早く知らせる(通報)
  • 早く消す(消火)
  • 早く逃げる(避難)

煙が危険

資料「(北九州市)煙について学ぼう」

煙はあなたより早い:横より上に駆け上がる(上方向は秒速3~5メートル)
煙は有毒

避難時

  • タオルやハンカチで口を覆う
  • 低い姿勢
  • 避難するときは,燃えている部屋のドアを閉めて逃げる。
  • 戻らない
  • 避難は下へ
  • 階段を使う(エレベーターは使わない。エレベーター等は電気系統が遮断すると使用不可となる。)

ホテル宿泊時の避難

  • 客室からニ方向に避難する経路を把握しておくこと。
  • 火災発生時には、ホテルに設置されている消火器や屋内消火栓は、客も初期消火にあたる。
  • 廊下に充満した煙で避難出来ない時は、ドアの隙間を濡れタオルでふさぎ煙の侵入を防ぐ。
  • ドアから避難出来ない場合、開閉できない窓でも破り、シーツ等を振って救助を求める。

避難階段

ホテル等の建物の階段は、従業員用ではなく、避難通路である。したがって、日ごろ使わないからと、物を置くのではなく、常に使用可能にしておくこと。 また、防火戸は、煙と火の拡散を防止する目的のため、すばやく閉じることが重要であるので、開いたままやストッパーで留めることはしてならない。

ゲストも一緒に安全を守る

資料「(消防庁)民泊における防火安全対策」
資料「(照明工業会)照明工業会会報」

ゲストにも協力をしてもらってこそ、完全な安全が実現する。

今日の学習を、クイズで確認します。
知っていたこと、理解したこと、知らなかったことを整理します。
勉強は、知らなかったことを知ることです。
知らなかったことを知ることは、未来のチャンスを増やすことです。

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確認クイズ